携帯小説って2ch系小説と似ている気がする
ケータイ小説は別に内容が画一的でもないし、日本語が崩壊してもいないよという話 - ゴリラ・ミーツ・パンダ - 偽装部
ちなみに僕が気に入ったケータイ小説でタイトルにインパクトのあるものをあげておくと「タカ&トシが村上春樹に欧米かを連発する」と「変態 ヤリレオ」です。 |
1/8追記:ブコメで上記の作品と同じ名前の2chスレがあることを教えてもらいました。見に行ったら完全にそこからの丸パクリでした。とほほ。面白いケータイ小説もあるってことを示したかったのに逆効果に……。けどこれは自分のミスです。もっと別をあげてれば良かった |
別にたまたま2chが元のモノが選ばれたのではなく、そもそも似通っているのではと思う。
両方とも基本小出しだから読者の反応が作者のモチーべーションに大きく影響を与え、かつ作品の方向性そのものに簡単に影響を与えられる。つまり、レスポンスが作品にかなり大きな影響を与えられるということ。
また携帯小説と2ch系小説には共にその内部で共通記号が存在している。具体例としては、携帯小説なら「ホスト・レイプ・リストカット」で、2ch系小説なら「ブーン・やる男・ブーム君」といったところ。共にトレンドやジャンルという言い方も可能だけど、共通の感覚を味わうことの出来る記号と言った方がしっくりくる。つまり、何か書きたい場合にとっかかりとして気軽に使えるツールが存在していると言うこと。この場合、それが記号として扱われている以上、キャラクターであるか事象であるかにはさしたる意味はない。*1
そして最後に、共に小説としてみた場合及第点をあげられるモノが極端に少ない点も同じ。これは面白い面白くないの問題ではなく、文章が小説ととしては稚拙*2だと言うこと。*3ただし、共にターゲットとなる読者層も違えば読むための媒体も小説とは違うため、小説的な文章でなくて当たり前。それにそもそも読者の意識と許容範囲が違う。楽しむために読むのが小説。『一緒に』楽しむために読むのが携帯小説と2ch系小説。*4だから小説としては稚拙でも、携帯小説や2ch系小説としては稚拙とは言えなかったりする。具体例を挙げると、誤字脱字や文法ミスが作者の愛嬌として捉えられ、ちょっとしたスパイスとなる現象とか。まあ、簡単に言うと作者がかなり身近だって事です。
これらは商業ルートに乗った書籍とは大きく違う点であるため、その性質に大きな影響を与えていると考えた方がいい。つまり、共にその『リアルタイム性』と『同じ空間を共有しているという親近感』が作品に影響を与えているため、主な読者層こそ違えど性質そのものは結構同じじゃないかなってこと。
以上より、俺は携帯小説は2ch系小説と似た存在だと思う。
で、そう考えると、2chが元ネタである携帯小説を選んでしまえるような視点による『ケータイ小説は別に内容が画一的でもないし、日本語が崩壊してもいないよ』って捉え方は、そもそも小説を読むときの視点で測られたモノではないと考えた方が妥当*5。別に小説を特別高尚なモノだと言うつもりはさらさら無いけれども、携帯小説や2ch系小説を同じくくりに持ってくるのはいささか強引だと思う。*6
ここからは余談:この論理展開って誰かがやっていそうな気がひしひしとするんだけれど、もし誰か同じ内容書いている人知ってるよor同じことかいたよって人がいたら、コメント欄に記事へのリンクを張っていただけると嬉しいです。